1)ベルトの強度に関する語句
(1) ベルト単体引張強度(リニア): バックルを付けないベルト単体1本の強度。別称 リニア強度。
(2) 理論上強度(ダブル): バックルを付けないベルトをループ(輪)に した時の理論上の強度。別称 システム理論強度。
(3) 実質引張強度(システム): バックルを付け、実際の固縛と同じ状態で計測した強度。別称 システム強度。
※ これはユーザー様向けに公表している使用強度基準。最大固縛強度に関しては下記 3)を参照。
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daN (デカニュートン)≒ 1.02 kgf |
概念図 |
強度説明用語 |
左記別称 |
最大固縛強度 |
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(1)ベルト単体引張強度(リニア) | リニア破断強度 |
5,000 daN |
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(2)理論上引張強度(ダブル)式 | ループ理論破断強度 |
10,000 daN |
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(3)実質引張強度(システム) | システム破断強度 |
8,500 daN |
2)各種ラッシング手法
(1)ループ締め(Roop):
コイル・リール等の固縛に最適
(2)対角線(直接)締め(Diaagonal):
車両・機械等の固縛に最適
(3)支柱(ハーネス)締め(Harness):
ドラム缶・フレコン袋の固縛に最適。
(4)押さえ締め(Tie Down):
木箱・ロール物等、空洞やフックのない荷物の固縛に最適。
押さえ締めはワイヤー・帯鉄の場合と同様に、力学上あまり効果が無い割には、ラッシング数が多く要るので 重量物の場合はなるべく上記の1)ループ締めか、2)対角線締めを試みる。それが出来ない場合は、木材ダンネジ等で補強する。
3)重力加速度Gと個縛の対策
4) IMOによる安全率の勧告 2014年1月改訂版
最大固縛強度(MSL)は破壊強度の規定の割合であり、固縛業務で越えてはならない力を意味する。
ラッシング容量(LC)という用語はMSLと一致する。2003年の勧告後、ラッシングベルト(使い捨て品)つまりワンウェイ ラッシングベルトに対する勧告が、2014年に新たに加わった。
IMOによる安全率の勧告は、現在は以下の通りである。
材質 |
MSL(LC) |
軟鋼製シャックル、リング、アイストラップ、ターンバックル |
破壊強度の50% |
繊維ロープ |
破壊強度の33% |
ワンウェイ ラッシングベルト (使い捨て品) |
破壊強度の75% |
ラッシングベルト (再利用品) |
破壊強度の50% |
ワイヤーロープ (使い捨て品) |
破壊強度の80% |
ワイヤーロープ (再利用品) |
破壊強度の30% |
帯鉄 (使い捨て品) |
破壊強度の70% |
チェーン |
破壊強度の50% |
コンテナ内固定用フック(環)の強度
・コンテナのリングは下部で約2トン、上部はメーカーによりばらつきがあり、約1〜1.5トンと強くない。
・フレコン袋は戸口の崩落防止だけが目的なら(ハーネス)締めだけでよいが、中間位置のずれも防止するなら、中間位置にもう一ヵ所支柱(ハーネス)締めが必要。
7)摩擦係数(IMO版 )
木材 対 ゴム = 0.5 |
鉄 対 ゴム = 0.3 |
木材 対 木材 = 0.4 |
鉄 対 鉄 = 0.1 (乾燥時) |
木材 対 鉄 = 0.3 |
鉄 対 鉄 = 0.0 (湿潤時) |
8)輸送時の最新EU基準g (gravity=重力加速度)
5)弾性伸び※(収縮率を保った伸びのこと)
独自に考案、作成したオリジナルの意匠類であり、
登録商標アスラッシュ所有者に許可なく、無断で複製、流用することを禁ずる。